クラッチワイヤー制作方法


1.アウターケーブルの取付方法

アウターケーブルと調整金具の確認し、調整金具を車体に取り付けます。車体によっては取り付けにくい場合もあるので、参考写真右下のように調整金具に差したまま取り付けたほうが楽な場合もあります。

取り付けるときは手前側のナットを外し、差し込んでからナットを入れてください。この時、金具のネジ部分の左右の長さが同じくらいになるように仮止めをすると、のちの調整代を上手く取る事が出来ます。

ケーブルをハンドル位置までもっていき大まかな配線をします。この時、車体のハンドルを左いっぱいまで切り、最長引っ張り位置を想定して取り回します。取り回しが出来たら、カットする長さでマスキングテープ等、目印を付けます。

※確認として車体のハンドルを左右に振り、アウターケーブルが短すぎたり、取り回しの問題がないか確認をします。

付けた印に合わせ、アウターケーブルを金鋸などで切ります。ケーブル内の穴を潰さないようにカットしてください。ニッパーなどで切ろうとするとつぶれてしまう事があります。グラインダーなどを使うとより簡単に切る事が出来ます。

カットしたアウターケーブルの端にエンドキャップを嵌めます。この時、エンドキャップが浮いてしまったりしないように奥までしっかり差し込んで下さい。

※入りずらい場合やカットしたアウターケーブルの穴の内側などに返りが出ている場合は、丸金ヤスリなどで返りを取ってからエンドキャップを入れてください

奥までしっかりエンドキャップを差し込んだ事を確認し、工具でエンドキャップが抜けないようにカシメます。(写真は、ワイヤーカッターの手元部分でしめていますがお手元にある道具でしめられそうでしたら問題ありません)

これでアウターケーブルの準備は完了です。取り外して作業している場合は車体に取り付けてください。

2.インナーワイヤーの取付方法

クランクケース側の調整金具の穴から、インナーワイヤーをハンドル側まで通します。インナーワイヤーを通す際、油をつけるとクラッチ操作がしやすく感じる場合がありますのでお好みで塗布してご使用ください。

インナーワイヤーを通し終わったら、クランクケース上部の金具にインナーワイヤーの先端を引っ掛けます。

ハンドル側はレバー部に実際に通し、タイコの仮止め位置を確認します(ぴったり位置より5mmほど長めにとってください)

※ジャストで位置取りした場合、想定より短くなり後戻りできなくなる可能性があります。ご不安な方は長めにとって後工程で順に調整していくことをおすすめします。

先ほど確認したタイコ位置に仮留めします。ワイヤーの調整はゆるくできるように調整機構を締めきり最短位置になるようにします。(矢印パーツ)

現物と合わせて位置に差がないか確認します。(中で緩んでいる場合があるのである程度テンションをかけて確認してください)

位置確認後、ワイヤーをカットします(硬いのでワイヤーカット等の工具をご準備ください)

実際にレバーへ付けて、長さを確認してください。ここでの確認が大事になるので、走行時と同様の状況にして長さに違和感がないかご確認ください。調整幅を長めに取ってある方はこの段階で少しずつ短くしていき、しっかりとクラッチが切れる位置まで調整してください。

調整が終わったらタイコのイモネジを本締めしてください。

ワイヤー長さの調整が完了したら、タイコの固定をします。より強固にするため、ステンレス材ではんだ付けすることをおすすめします。まずはフラックス材をつけてタイコとワイヤーの隙間を埋めるようにはんだ付けをしてください。タイコからはみ出たはんだをやすり等で仕上げてください。

レバーにワイヤーを付け、ハンドルへ装着すれば完成です。装着後、調整機構で使用感の微調整をお願い致します。他付属品として、インナーワイヤー取付部分がタイコタイプの場合のタイコとワイヤーエンドカバーをお付けします。必要に応じてご使用ください。